「現代の建築物」と「古代の遺跡」を比べてみて思った事。 - 歴史    歴史|EL XIII  

歴史

「現代の建築物」と「古代の遺跡」を比べてみて思った事。

ある時、東京タワーを眺めていてこんな事を思いました。
「東京タワーはどれくらいもつんだろう?
 100年先にもおなじように建ってたりするのかな?」

最初はこんな疑問から、建築物の耐久年数などを調べてみたのですが、
現代の建築物は、管理をしなければ200年ももたないという事に、正直驚いたものでした。

さらっと調べてみたところでは、おおよそこんなところです。

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◆木造の建築物
木造の家屋は、一般的におおよそ30~80年程度‎の寿命だと言われています。
日本では神社仏閣など1000年以上が経過した建造物が多く存在しています。一見して「1000年も保っている」という印象を受けますが、実際には10〜20年のスパンで補修工事やメンテナンスを定期的に施行するなど、建築物の現状維持に努めてきた成果として、その形状を長く保っていると言えます。さらに、日本各地の神社は、式年遷宮という祭儀を持って、敷領内の各種建造物を再構築化しています。

◆鉄筋コンクリートの建造物
マンション・アパートに多いRC(コンクリート)造の建物については、物理的な寿命つまり実質的な耐用年数として、1979年に実施された建物の減耗度調査によれば、物理的寿命は117年とされています。
一方、上述の木造住宅と同様、残存率を使って算出した平均寿命は68年となっており、耐用年数に至るまでに建て替えられる場合がいかに多いかが読み取ることができます。
鉄筋コンクリート構造は、その名が示す通り、鉄筋とコンクリートを原材とします。鉄筋を含めた鉄素材は、酸化を要因として腐食し朽ちていきますが、コンクリートがアルカリ性である事から酸化を保護する役割を担います。しかし、コンクリートは常に外界に晒されていますので、大気中の炭酸ガスと結びつき、徐々に中性化されていきます。おおよそ1年に1mm程度の速さで内部の中性化が進行しますので、進行が進んだコンクリート内にある鉄筋は、その時点から酸化が始まり、徐々に腐食が進行していきます。コンクリートは基本的に圧縮する力には耐性がありますが、引張力に対しては脆弱です。鉄筋の断裂により、建物全体に歪みが生じた場合、鉄筋コンクリートの建造物は非常に早い速度で形状崩壊へ進行します。
高層ビルなどは、コンクリート層の厚さ次第では、物理的寿命が長くなりますが、それでも現状維持なしに1000年を超える建造物を構築する事は、現時点での文明の技術では成し得ていないのが実状です。

この事は、建築物に限った話ではなく、自動車などの乗り物を含めた、おおよそ鉄鋼材から製造されているほとんどのものが、当てはまります。

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仮に、現在の人類が何らかの形で絶滅し、文明がこの数年の間において滅んだしたとしたら、
1000年先においては世界中の都市が跡形もなく自然に戻るという事ですね。

一方で、自然石をそのまま利用した建築物は、
彫刻という状態で形成をしているため、風化はすれど半永久的に残るようです。
そう、つまりこれが、現在世界中で発見されている遺跡という事ですね。
花崗岩や安山岩などで構築された遺跡は、自然災害の影響を受けなければ、間違いなく半永久に残るものなのだそうです。

もしも、古代に栄えた文明が、現代と同じくらい栄えた文明だとしたら、
高層ビルのような遺跡が発見されてもおかしくはない筈ですが、そういった遺跡は今のところ、発見はされていません。
また、石を積み上げた家屋などはそのまま残るため、一般的には「現代よりも原始的な生活をしていた」という見方が強いようです。

しかし、プマプンク遺跡もそうですが、現在発見されてきた遺跡の多くは、現代の建築技術をもってしても、当時どうやって制作されたのか説明のつかない加工技術が用いられています。また、自然石を土台として、その上に鉄やコンクリートを用いた現代の高層建築物を構築していたという可能性も考えられる訳です。

紀元前に生きた人々が、未来永劫残るものとして
現在の遺跡たる建造物を構築していたのなら、これはすごい事だと思うと同時に、
現在の文明は、1000年後にはその実在生すら証明できない可能性もある事を思うと、なんだか虚しくも思います。